アイドリッシュセブンとドルオタと、ムビナナ出の新規が体験すること【アイナナ本編1・2部初見感想】

 

アイドリッシュセブンアプリ メインストーリー1〜3部のネタバレを含みます

 

アイドリッシュセブンのメインストーリー1〜4部を読み終わった。

 

物語的にキリがいいのではないかと思い、ここで一旦初見感想をアウトプットする。書きたいこと全部書いたら馬鹿みたいに長くなってしまったので、今回は2部までの感想を。


なぜ今更アイナナのメインストーリーを読むことになったかという経緯については下記エントリをご覧いただけると話が早い。
恐れながら、気になってくれた方にはご覧いただけたらうれしく思う。

▼ アイナナのことをほとんど知らない状態で見た初見感想のエントリ

senobiiii.hatenablog.com

 

つまり遡ること30日余り前、友人に連れられたムビナナで唐突に十龍之介さんの沼に突き落とされた。
あれから仕事の合間を縫ってはシアターに通い、今日までに8回ほどムビナナを見た。浴びた。

 

世のマネージャーたちは既に何十回とシアターに通っているらしく、
なんか私の近くにもDay40くらいの先輩がおり、
そんな猛者たちに比べたらなんてことない回数なのだが。
人生で同じ映画を2回と見たことのない自分にとっては、間違いなく少し異常なひと月を過ごしていた。
冷静に考えてほしい。週に2回同じ映画を見てるんだ。こんなこと、あの日の落雷がなければこのさき一生なかったと思うんだわ。

ムビナナというコンテンツ、単体でも人の人生を狂わせるほどの力を持っているということはこの身を持って証明できているとは思うのだが、
おそらくもっと深い魅力の本質は“バックグラウンドストーリー”にある、ということは知っていた。
何よりもムビナナの劇中に散りばめられたキャラクターデザインと仕掛け、先輩マネージャーたちの発言からもそれは明白だった。

 

 

このエントリを書こうと思ってから、Twitterではあまりストーリーの感想やキャラクター内面の話をしてこなかった。
なんかこう、文字数等の制限なく自分の意見をアウトプットできるまで、中途半端に言及する気になれなかった。
いやTwitterが中途半端なアウトプットと言いたいわけではなくてね。

昔はブログにする前からいろんな感想を小出しで呟けていたんだけど、いつからか短い文章で言いたいことをまとめることがへたくそになったし、その時間も取れなくなってしまったなあ。

そんなこともあり、TLではもっぱら十さん初め16人の見た目の話やアイドルとしてのガワの話ばかり垂れ流していた…ら、マシュマロ等で「十さんは内面も素敵なのでもっと内面も見てくれ」というコメントをいくつか貰ってしまった。
ご、ごめん。いや、一応ちゃんとストーリーも内面も見てるよ…。ほんとだって。
スーパー面食いだと思われててちょっとだけ笑ってしまった。みんな…ありがと…優しく諭してくれて…。
まあ、あの、面食いって間違ってはいないんだけど……

 


先輩マネたち曰く、メインストーリーは展開がかなり重めということなので、心の余裕がある休日にまとめ読みをすることにした。
残念ながら平日は仕事で心をすり減らしている悲しき社会人なので。

結論、まとめ読みしたことを少し後悔している。
というのも、(土日休み族が故)まとめ読みをしていたのが土曜日だったのだが、
次の日の日曜にムビナナ2回目を予定していたこともあり、
3部読み終わりを映画に間に合わせるためにかなり超特急で読むことになってしまったからだ。
時間制約のある中でこんなヘビーストーリーの履修はするもんじゃないなと痛感した。


もしも、この4部までの本編感想をひとことで表すのだとしたら、
「こんなに向き合い方の難しい作品は初めてだ」
という一言に尽きると思う。


曲がりなりにもストーリーコンテンツ好きを20年やってきたというのに、過去、こんなにも感想が複雑に入り組んだことはない。
読み進めるにつれ、物語を受け取る自分の心の持ち方が次々と変わっていく。正直今も自分の気持ちについていけてない。
3部以降の感想も書くつもりではあるが、きっとこのエントリとは全く違う視点で見た感想を書くことになるのだと思う。うーん、ちゃんと言語化できるのかな。

取り急ぎ今回は
「ムビナナで十さんに落ちたオタクがストーリーで改めて十龍之介という男に出会う」
ということと
「ムビナナからアイナナにハマるということ」の二つがが大テーマだ。
大丈夫。まだ2部までの話だよ。きっと明るい。

さて、実際の感想に入る前に少し前提として書き手の当時の状況を置いておこうと思う。
興味のない人は感想部分まで飛ばしてほしい。

 

▼意味があるのかわからない目次

ごめん、長くて…

 

前提

本編履修前のアイナナとの関わり

趣味の合う友人先輩らに
「絶対にハマると思うから」
「どうせ群像劇好きなんだろ」
と教えてもらったアイドリッシュセブンアプリを、1部12章までぼんやりと進めたのがおよそ1年と少し前のことだった。
(ムビナナ初見感想では10〜15章と記したが、ちゃんと振り返って確認をした。12章読み終わりまでだった)

ムビナナ初見感想エントリにも書いた通り、それはもう、刺さらなかった。
自分のドルオタ経験が「アイドルの裏側」を拒否してしまうからだった。

 

 

実のところ当時、そもそもソシャゲ自体に「ハマれない」という結構深刻な先入観を持っていた。
過去にいくつかのソシャゲアプリをDLしたはよいものの、1週間と継続してプレイできたことはなく、いつからか敬遠するようになった。
もとよりコンシューマーゲームの畑にいた者なので、フルプライス特有の「ゲーム体験」みたいなものを無意識に求めていたのもあるんだと思う。期待していた楽しみと違っただけだ。

ちなみに(別ジャンルの話なのでここでは詳細は控えるが)今年の2月に推しゲーム実況者の影響で他のソシャゲアプリにハマり、今では無事ソシャゲへの苦手感は払拭されている。
オタクとしてまた箔がついてしまった。みんなが楽しそうにしているものを横目で見ているより、一緒にハマれる方が何百倍も楽しい。

 


そんなソシャゲハマれない事情も相まって、アイナナメンストの本当の初見は流し読みも流し読みだった。キャラの顔と名前も誰一人一致しないくらいの雑な進め方をしてしまっていた。もったいねえ。

念の為1部12章がどのあたりかというと、
IDOLiSH7がようやくデビューに漕ぎ着けてレギュラー番組が決まると思ったのに、スポンサーNGで降板になった」
あたりだ。
先輩に「この辺のストーリーで止まってます」と言ったら口を揃えて「どこだそれ?」って言われた。
1部12章時点ではまだアイナナの醍醐味部分に全く到達していないんだな、ということだけは理解できた。

 

書き手の話

個人的な視点でアイナナを楽しむにあたって、
切っても切り離せないジャニヲタとしての話と、二次元オタクとしての属性を書いておこうと思った。のだが、それを書き始めるとなんだか蛇足になりそうだったのでそのうち別エントリにメモとしてアップしておくことにする。

 

ストーリー感想

ムビナナ出の新規が読む、ということ

せっかくなので1部1章1話から改めて読むことにした。
しかし読み始めてすぐあることに気が付く。
これ、もしすると、少し変わった体験をしているのではないだろうか。

まだアイドルとしてデビューもしていないIDOLiSH7。序盤の彼らのストーリーを見る自分は、既にレインボーアリーナに立つ最新の彼らを見てしまっている。道中の色々は置いておいて、全てのオチがわかっている。
つまりどういうことか。
クライマックスシーンを冒頭に持ってきて、物語の行先を見せてから時系列の初めに戻り、順を追って冒頭のシーンまで出来事をなぞらせるストーリーのような、そんな体験になっているのだ。
大体の人がわからない例えをすると、ファイアーエムブレム覚醒だ。えーと、もっとたくさんの人がわかる作品だと…火垂るの墓か?

1部2部で巻き起こる騒動も喜びも、全ては彼らの“過去”の話として入ってくる。
アイドリッシュセブンの本来の構造としてはそのような作りではないのに、
それとは全く違う構成でコンテンツに向き合うことになっていると感じた。

 

 

これはこれで面白い。ムビナナから入った新規にしか経験できない体験だ。
しかしもどかしくもあった。私のような新規勢は、コンテンツを支えてきた先輩マネージャーたちと「同じストーリー体験」はもう絶対にできない。ひっくり返っても同じ楽しみ方をすることはできないんだなと、寂しく感じた。

そんなの、コンテンツの新規にはよくあることだ。よくあることだが、コンテンツの軸となるメインストーリーでも……というか二次元のジャンルでそれを感じることになるとは思ってなかったじゃん。



アイドリッシュセブンを作っているチームが(こういう場合運営って言うの?)、ユーザーひとりひとりの"その時の体験"をこれでもかと大切にしていることも大きい。
俺は新規だからよくわかんねえんだけどこのコンテンツさ、「ユーザー体験」みたいなことをど真ん中において、ファン全員を全員違った主人公にしようとしてくれる気がしねえか?そんなんだから余計に”体験の違い”を見つけてしまう。

私が知ってる二次元は、なんというかもっとライトだった。ジャンルとオタクが違う次元にあって、ユーザー体験はそれぞれのオタク側が作っていくようなイメージだった。
だからこそ何年も前に連載が終わった漫画に唐突にハマり出したり、自分が生まれる前のゲームで延々と創作活動をしたりする。

二次元というのはそういうものとして捉えていた。
だから、こっちの界隈で新規とか古参とかを感じることなんて、ほとんどないと思っていた。

しかしどうだ。「アイナナの歴史」は、「コンテンツの歴史」であり「ユーザー体験の歴史」だと思う。
私が慣れ親しんだ言葉で言えば「リアタイ勢」ってやつが存在する。

まあ、アイナナだけが二次元リアタイ勢を作り出してる訳ではないと思うのだが、とにかく私が今まで触れてきた二次元ジャンルの中ではないタイプの体験だった。
ことこの種類の体験に関してだけ言えば、まんま三次元ジャンルと同じ感覚だよ。

ユーザー体験を大切にしてるということは、リアタイ勢を大切にしてるということ。
リアタイ勢を大切にしているということは、「リアタイ勢のための」メッセージが多いということ。

新規の自分はそれらを後から見て「おもしれー」とは思えても、リアタイ勢と同じ感動を感じることはできないのだ。それが新規ってもんだからね。

だからって別に「新規が」「古参が」という話ではなく、それこそ、
「このジャンルにいるオタクみんなのこと"みんな"って言っちゃうけど、本当は一人ひとり違うユーザー体験の持ち主なんだよね」という話だ。
自分の体験は自分の体験、人の体験は人の体験。よそはよそ、うちはうち。

 

 

しかし、寂しくても悲しむことはない。はずだ。
まずアイドリッシュセブンというコンテンツに出会えたことが幸せだろ。
何を悲しむことがあろうか。

せっかくならこの体験を心から大切にしていきたい。ありのままの感想を書くよ。わかることわからないこと全部感じたまま書く。
私が古参の体験ができないように、ムビナナの出の新規の体験も我々にしかできないのだ。
ストーリーを何も知らない状態で、ただ目の前に差し出されたモーションキャプチャーのダンスパフォーマンスに沸き立ち、震えながらストーリーを追い、
3部読了後のムビナナ、4部読了後のムビナナ、5部、6部……と、
めくるめくムビナナの七変化を体験することができるのも、それこそムビナナ出の新規にしかできない体験よ。

先人たちの気持ちを「分かったふり」はしたくない。自分だけの体験を上書きしたくない。
先輩たちの言ってることが肌ではわからなくても、
わからないことがわかってもらえなくても、
これこそがムビナナから入った己とアイドリッシュセブンというコンテンツとの間にある体験だ。
…ま、いろいろ言ってるけど寂しいことに変わりはないんだけどね!?ただこの新規の寂しささえ、久しぶりに新規してるなーと言う感じがしてちょっと楽しい。
これは既に痛いほどわかっていることなのだが、私は産まれなおしてもきっとムビナナのタイミングでしかアイナナにハマれなかったはずなので、甘受してこの先を楽しむことにするとしよう。


16人のアイドルがあまりにも眩しくアイドルをしていた、
レインボーアリーナのあの日に向かって、彼らの「過去の話」を読み進めていく体験の感想だ。


諸事情により左手の小指が痛いのだけど、頑張って書いていくね。
平置きプレイは移動中にはできないのよ。音ゲー初心者は無駄に力むわけよ。キーボードでAとかW打つと痛え〜。

 

 

序盤の話

ムビナナで一人ひとりのメンバーのことを認識してから見る物語は、
初見の時とは全く別物と言って良いほど魅入るストーリーだった。
(別に初見でも大変素敵なストーリーだとは思う。ムッと思った人はまじでごめんけど初見のエントリの最初の方だけでも読んでくれすまん)

否が応でも全員のことを好きになってしまう。まじで大好きになる。
ムビナナ初見の時は「アイナナちゃん人数多いな〜」とか思っていたのに、今では7人全員が最高に愛おしい。
特に、初見のムビナナではあまり自分の目に入らなかった三月やナギの魅力が爆発する。

一度の履修で時系列順に覚えていられなかったので、印象に残っていることについてバラバラと感想を述べていくことにする。
ソシャゲ、ストーリー読み返しのハードルが高いのがちょっと辛い。
メモをとりながら読み進めたかったが、ゲームアプリを開いているとテキストアプリも起動できない。スピード優先で履修してるいると手書きメモも複数デバイスもままならない。
いろいろ間違ってるところがあったらごめんな。

そう言えばアイナナちゃんの中に兄弟がいたなーということや、
2人だけ先にデビューしたんだったなーという最序盤のことは一年前に初見を終えてしまっているので割愛する。



ミューフェス事件

ミューフェスで歌を飛ばした一織さんの件から。
この件は物語序盤の中では大きな事件だったように思う。
7人で積み上げてきたものを自分で壊してしまう重み。

きっとかなり心にくる場面なのだろうけど、
私はBEYOND THE PERiODのTOMORROW EViDENCEで
「色褪せない GENERATiON」と軽やかに歌い踊る一織さんを知っている。
だからか辛さはあまり感じられなかった。
序盤からガラスのプライドを持った堅物っぽいキャラ付けをされているが、
Welcome, Future World!!!でファンに対して女神の笑顔を向けていることを知っている

全ての壁を乗り越えた彼が辿り着く先の、あのパフォーマンスとあの慈愛に満ちた表情を知っているからこそ、
むしろ「この事件を超えて今の彼がある」という味わいさえ感じた。

彼が2部以降で過去を振り返った時に「あの時自分がしてしまったこと」という心の傷として思い返すことなのかもしれないと思うと、
それを知れたことに興奮さえする。

私は人の葛藤フェチだ。
ハッピーエンド前提で見せてくれる心の傷、もう戻れない過去、自分を変えてしまった出来事、大好物だ。

 

あのレインボーアリーナに舞う女神が出来上がるまでに、こんなにも胸を痛め、それをメンバーに受け入れられていたという事実がある。
一織さん、NiGHTFALLでも最高の歌い出しを披露してくれたのに、ストーリーでも最序盤に最高の背景を背負ってくれるではないか。

 

デビュー曲盗難事件

まさかモンジェネにそんな悲しいストーリーがあったなんて誰も教えてくれなかったんだけど。
アイナナも悲しいしTRIGGERもやるせなさすぎて、え、もしかしてこんな気持ち抱えてみんなモンジェネ見てた?

「盗作」というシンプルなエピソードの中に、悲しさと切なさと、歌われなくなった最高の楽曲『NATSU☆しようぜ』。いろいろありすぎる要素が絶妙なバランスで含まれている。

いや、なんでこんなエピソードが思いつくわけ?そしてなんて2部の終わりであんな風に回収できるわけ?
これを書いてるシナリオライターは何食べて生きてるわけ?
お願いだからいっぺんプロットを見せてほしい。本当にどうやって物語書いてるんだろう。

悲しくてやるせなくて美しくて、ユニット間の複雑な絆を作るエピソード。これ以上のものはなくないか。

2部終盤で「だって2人がこの曲を好きだって言ってたから」という天さん、好きの塊すぎた。
TRIGGER、3人がそれぞれの漢気で他の2人のことを思い遣り合っていて、なんというかすごいユニットだな。
十さんがいるとかそういうことを抜きにしても、TRIGGERのことを2部でめちゃくちゃ好きになってしまった。はあ、TRIGGERについてはあとでゆっくり語らせてほしい。



JIMA新人賞

Jヲタ、賞レースに詳しくない。
J事務所は「所属ユニットに優劣をつけたくない」という方針をとっていたが故、賞レースに参加することがほとんどなかった(最近の事情は知らない)

この頃の自分はまだアイドルオタクとしてアイナナというコンテンツを楽しんでいたので、1部終盤のJIMAでのTRIGGERとの争いは「なるほどね〜」以上の感想が持てなかった。
今ならストーリーコンテンツとして見て、アイナナちゃんの痛快なサクセスストーリーだわ…と思えるんだが。
ごめん、もうちょっと待ってほしい、2部も後半は比較的ストーリーを楽しんでるから。
この時点ではただのドルオタなんだよ。ストーリーを享受する筋肉の準備が整ってないんだ。

ストーリー中の十さんへの所感は後ほどまとめて記そうと思うのだが、一旦これだけはここで伝えさせてほしい。
推し、ずーっと喧嘩仲裁してる。もしかしておまわりさんなのかな?

 

 

この辺からたしか2部

RESTART POiNTER

IDOLiSH7のセンター交代劇の話をしよう。

エピソード順番がバラバラな気がするがどうか頼む許して読んでほしい。読み直す時間がない。
この感想をアウトプットしないと他の人の感想が解釈が見れないんだ。人の感想を読むと引っ張られてしまう性分なもので。

アイドリッシュセブンというコンテンツが楽しすぎて
毎日常にインプットとアウトプットに追われている。誰か助けてくれ。どうしてもこの沼から抜けられないんだ。

センター交代劇のあれそれは、一織と陸の二人の関係性あれこれよりも先に「アイドル本人の口からセンター事情の話をしてくれるの、誠実だな」と思ってしまった。

あまりセンターがはっきりしているユニットを推したことがないのでこれと言って芯食った体験談は話せないのだが。

「自分の言葉でファンに伝えた方がいい」と言って実際にアイドル本人の言葉で話せるだけのことを話させるの、
めちゃくちゃ誠実だよ。誠実というか、表現の自由がある。
アイドルって、言える言葉より言えない言葉の方がずっと多いんじゃないかなと思う時がある。アイドルになったことなんてないのでわからないのだが。
アイドルが口から発する言葉は全てコンテンツでブランドで商品だ。迂闊に変なことは言えない。
そんな環境の中で、一織さんと陸さんが自分の言葉で話すことができる。アイナナ世界のアイナナファンが少し羨ましいと言う気持ちが芽生えた。

しかしその後の事務所でのスタッフのやり取りの中で、「映像回してなかった〜」みたいな会話があって笑ってしまった。一瞬で入れなかったファンの気持ちになってやや心がそわそわ。
いや、活動初期のMCを円盤にして何十年も残してほしいとは思わないけど…「なんでそれ映像化してないわけ(泣)」みたいな思い出ってって切ないよね。。

一織さんと陸さんのコンビ、かなり好きなのだが、3部以降の方が話したいことがたくさんあるので一旦ここでは割愛しておく。
「七瀬陸のセンターを世界で1番望んでる男」が代わりのセンターになるの、まじちょっと性癖に来たわ、とだけ記しておく。

 

Re:valeの登場

Re:vale、2部まで全く登場しないキャラクターだったのか。

それなのにムビナナで全く初見感を感じなかったのはRe:vale推しの先輩と別ジャンルTLにさえ流れてくる二次創作のおかげだったのだろう。
この二人、見た目が特徴的で印象に残りやすいよね。

え、Re:valeってお兄さんポジションなの!?
ムビナナでユキが年長感を出してるのはDAY2のMCでなんとなくわかってたけど…こんなにお兄さんポジだったなんて聞いてないわ。
頼れる年上キャラ、大好きなんだが。

実は、本編履修前にRe:memberを読了していた。
Re:member自体は単品でとても面白くズビズビ泣くほど感動していたのだが、
本編前に読んでしまったことが、個人的には意図しない経験になった気がしている。

 

ここで言い訳をさせてほしい。実は私、ムビナナ前に「2部まで読んだ」と知り合いマネージャーに嘘を言ってしまっていたのだ。
これはもう本当に致命的な勘違いで、実際は冒頭の通り1部12章だったわけなのだが…… そんな訳で、「2部くらいで読んどいた方がいいものあります!?教えてください!」みたいな感じで履修キットをもらってね…その中に大好きな有菜先生の漫画があったから…手を出しちゃったんだ……。
「これ今読んだらダメなやつか?」と思わなかった訳ではなかったんだが、ホラこんなに流れが大切なコンテンツだと思わなかったからさあ、、

後から事実が判明して、私なんかより先輩がそれはもうめちゃくちゃショックを受けてた……本当に申し訳ない。
「後悔してる」って今でも言ってくれるんだけど、誤ったのは自分なのでな…むしろ我慢できなかった自分を怒ってくれ…。


でも今はぶっちゃけこの出会いのことなんて普段忘れてるくらいRe:valeのことめちゃくちゃRe:valeだと思っちゃってる。

最終的に出会いとか関係ないって知った。好きなキャラのことは遅かれ早かれどのみち好きになる。
(言い訳終了)

 

事情を知った上で出会うストーリー上のRe:valeは、私側の変な解像度が高すぎてしまったようだ。
展開上の「この二人はIDOLiSH7の支援者なのか?そうではないのか?」という演出や
「千は本当は百のことをどう考えているのか?」というモヤモヤ感を味わうことがさっぱりできなかった。最初からいいやつ。最初から仲良し。

そしてなにより、駆け出しだった頃の彼らから入ってしまっているので、
「お兄さん感」を感じづらくなってしまっていた、と思う。これはこの時点では非常に由々しき問題であった。
繰り返すが、自分は年上属性をよく好むのだ。

 

ドルオタの筋肉と、二次元オタクの筋肉

話が逸れるが、ストーリーを読み進めるうちに楽しみにしていることがあった。
それは「二次元オタクの筋肉で見た時の推し」を見つけることであった。

雷に打たれたように転がり落ちた十さんの沼は、私の「ドルオタとしての筋肉」を刺激されたことによるものだったと思う。

ムビナナのクオリティが高すぎて、二次元オタクのアンテナではなくドルオタのアンテナで受信したのだ。
5〜6年ぶり、担降りでいえば実に10年ぶりに突き動かされた筋肉は、とんでもなく深い杭となって突き刺さった。

……わけなんだが。別にアイドリッシュセブンはアイドルオタクになるゲームではない。マネージャーになってアイドルたちを支えていくゲームだ。

加えて、ドルオタとしての私は、アイドルの舞台裏がどうにも苦手だ。ドルオタだけの筋肉だけでは私は「アイドルの裏側」を読むことはできない。
だから自然と「二次元オタクの筋肉」でコンテンツを楽しむ必要があるなと感じていた。

アイナナというコンテンツ、ドルオタの筋肉を使う場面より、二次元オタクの筋肉を使う機会の方がよっぽど多そうなのである。
特にこの履修期間においてはなおさら。
だからこそ、「二次元オタクの筋肉で見た時の推し」を見つけたいと結構強く思っていた。

自分の二次元オタクの筋肉を刺激するキャラは大体の一貫性がある。
明らかに過去に闇を抱えてるのに、諦観もしくは自己防衛で軽薄そうに見せている、比較的長身で年上っぽい男。
常に冷静な狂言回しタイプだったり、客観視点の名言メーカーだったりすると尚ストライク。
惚れちゃいけないあぶねえ男だったりするとツーストライク。
過去の闇が「大切な人や世間に傷つけられた今ではどうしようもない経験」だったりするとスリーストライク。

別ジャンルの話あんまり興味ない人多いと思うが、伝わりやすいので過去の推し紹介ツイートを貼っておくね。

 

このラインナップ、かなり千が引っかかりそうじゃないか?(理解が浅かったらごめん)
ちょっとダウナー系だが、かなり好きなタイプだと思う。
だが、初見がRe:memberだったばかりに、どうしてもしばらくはツンツンとした天才肌の若かりし千のイメージが先行してしまっていた。
2〜3部読了時点ではそんな歯痒い気持ちを抱えていたのだが、4部を読み終わった現時点では無事千が二次元オタクの筋肉に引っ掛かってるので悪しからず。ただの遅効性の毒だった。
千の毒と同時に、3部でとんでもなく二次元オタク琴線をかき鳴らしてくるキャラクターが現れるのだが、そのことについてはまた後ほど。
そのキャラとの相乗効果で千のこともようやく二次元の筋肉で捉えることができたところもある。二次元の筋肉で捉えるってなに?字面やば。

 

ちなみにこの二次元オタクの筋肉とドルオタの筋肉の話で少し面白かった話がある。

私の周りの先輩マネージャーの中にも、ムビナナによって普段使ってない方の筋肉が刺激され、今まで推してたキャラクターの他にも滾るキャラクターが現れたりしていることが判明した。

たしかに好きだったけど、今までそんなに特別推すほどでもなかったキャラクターが、ムビナナきっかけでめちゃくちゃ好きになったということはないだろうか。それ、ドルオタの筋肉がピクピクしてるんだと思うけど、どう?

 

再びRe:valeの話

ストーリー感想に戻る。
それにしてもRe:valeのお兄さん感は非常にうまい。J事務所の先輩後輩関係も大好きだったので、百が後輩を呼び捨てにしてるところや千が環に昔の自分になぞらえてアドバイスしているところなんかはかなりアガった。好きです。

Re:vale、ムビナナで初見した時は「???いちゃいちゃしてんな?」って感じだったのに、こんなにかっこいいなんて聞いてない。
国民的アイドルで実力派だからこそのあのMCだったんだなあ…と気が付いて次のムビナナ鑑賞が楽しみになった。
ストーリーを履修してからのムビナナ感想もまたちゃんとエントリにしたいんだが…永遠に時間が足りねえな……。

 

▼時系列は3部読了後なんだが、一応ストーリー履修してから見るムビナナの感想

 

好きの感情が俺たちを苦しめる

バラエティでも実力派なRe:valeが登場してきて、アイナナのバラエティ関連の話が展開していく。

「アイドルを苦しめるのは、いつだって、好きの感情なんだよ」
という百の言葉、まじでちょっと耳を塞ぎたくなるな。
実はこのセリフ、アイナナにハマる以前にもTLで偶然見たことがあったのだが、実を言うとこのセリフを見て私は「アイナナは私には合わないのかもな」と思ったセリフだった。めちゃくちゃにいいセリフだと思う。これを言える百というキャラクターは言いようのない魅力があるし、これこそアイドリッシュセブンという物語の真骨頂だなというセリフだと思う。
でもだからこそ刺さる人には馬鹿みたいに刺さるんだよ……。こんな序盤に出てくるセリフなんだな……。
前後の文脈を知ったうえでもいざ目の前に差し出されると結構キツくて数秒手が止まった。

これ、同じドルオタ経験のあるの人たちはどういう気持ちでこのセリフ読んだんだ?
仮に彼らが本物のアイドルだったとして、自担の口から最も聞きたくないセリフランキングトップ10入りだろ…(こんなこと言うアイドル嫌だ、ではなく、こんな風にファンのせいで自担を苦しめたくない、と言う意味で)
う、苦しい……。

 

MC担当メンバー

この百のセリフの前だったか後だったか、三月がバラエティの才能に覚醒していく傍ら、世間からの「うるさいやつ」というイメージに悩まされる展開があった。またも胸に刺さる。
喋っても喋らなくても文句を言われるMC担当。そのくせ番組スタッフには好かれて起用が増えるMC担当。バラエティに出ずっぱりになると、どんどん「アイドル」のイメージからはかけ離れていくMC担当。心当たりがある。
私の知っているMC担当はどういう気持ちだったんだろうか。もちろん知る由もないが、IDOLiSH7の中のこの枠が誰よりアイドルに憧れを持った三月だというのがちょっとかなりグサっとしたし、同時に「大丈夫か?」となった。

バラエティ全振りのMC担当は、おそらくこの先もずっと茶の間には「アイドルらしからぬ」というイメージがついて回る。
MCの姿とパフォーマンスの姿のギャップが魅力でもあるが、世論はおそらくずっとMCのイメージのままだ。それでよいというアイドルもいるとは思うが、「アイドルでありたい」三月さんには、どうか自分の心地よいキャラを作り上げて欲しいと願うばかりだった。

 

夢のシャッフルユニット

Re:vale兄さんの粋な計らいでIDOLiSH7とTRIGGERのシャッフルユニットとかいう夢みたいな企画が始まった。事務所違うのにそんなことするの?まじ?
そうだ、アイドリッシュセブンはフィクションなんだった…ありがとう…。


十さんに落ちたその日にLOVE&GAMEの曲を教えてもらってまず一旦ひっくり返っていたのだが、改めて対面してももう一回ひっくり返れた。
十さん、そんなキャラ造形でその歌歌うの…?MEZZO”と…?
面白すぎるでしょ。
ラブゲ、曲入りがとにかく最高。

願わくば、Re:valeとŹOOĻを加えてもう一度やってくれないかシャッフルユニット。

そんで年末にはカウントダウンコンサートをしよう。

アンダルシア枠の曲はRe:vale兄さんのどの曲になるのかな。

 

MEZZO”と十さん

ラブゲ組のシーンになり、MEZZO”…というか環と理の話が進展していった。

なあ、環くんのキャラ造形、我々を泣かせるために作ってるよな?頼む、そうであってくれ。こんなに泣けることあんのかってくらいこのパートで泣いた。
何も知らないような無垢な少年が自分の悲願のために選んだ試練の道の中で、他者に出逢い「優しさ」を体現する術を学び、「この人なら」と向き合った相手に突き放される。(と感じる体験をする)
「俺頑張ったのに、結局だめなんじゃんか!」と叫ぶ姿には“いじらしさ”という言葉では足りない感情が込み上げてきた。普通にボロボロと泣いた。
泣く環を見た時に迫り上がるあの感情、うまく言語化できない。
庇護欲という表現では網羅できないし、幼少期の自分の記憶さえどこかシンクロする気がする。
何に変えてでも彼を笑顔にしなくては堪らない。じっとしていられないという気持ちになった。
こんなの絶対に環くんが愛おしくなってしまう作りになってるだろ。

ここでも推しの十さんは仲裁警察をしていた。
我々読み手のように環の努力を見ているわけではないにしても、環のこの姿を見て「君の態度がこの状況を招いてるんじゃないか」と諭せる十さん、あまりに父性の塊すぎて少しびっくりした。
この場面で、寄り添う訳でもなく、交通整理するでもなく、的確に指摘して和解に導くタイプなんだ…?
それは相当予想外であったし、それはめちゃくちゃ好きすぎる。兄属性長子属性の心にクリーンヒットした。
ムビナナの落雷は、普通にパフォーマンスとビジュアルとのわかりやすいギャップを好きになったところだったのだが、中身もこんなに深みがあるキャラだなんて聞いてないよ。

ただ、環くんと十さんが二人で話した後、壮五くんへの「おいで、仲直りしよう」という十さんのセリフはボロボロに泣きながらも15回くらい再生した。
我ながら気持ちの悪いオタクだなと思った。でも十さんに言ってほしい言葉ランキング暫定第1位的なセリフじゃんね。声が優しい。好。

 

 

 

スッキリRe:vale

百の声が出なくなる事件は、先述の通りRe:memberで見ていたので初見ではなかった。
お助けキャラだと思っていたキャラクターにもスポットを当てる展開に群像劇っぽくなってきたなと楽しめたし、兄貴を助けるために後輩たちが団結する姿は熱い。
頼れる系のキャラが弱っている姿はどうしてこんなに魅力的なのか…焦ったり誤魔化したりする百、正直めっちゃ萌えた。
物語の深みが見えてきたところで、ようやく少しずつドルオタとしての視点から二次元オタクの視点に徐々にシフトしてきていた。この時はまだ二つの視点があることに気が付いていなくて、意識的に切り替えることもできず割と苦しみながら物語を見たりしていた。

 

ツダケンボイスのダウナー男、登場

急にツダケンボイスの男が現れて不意打ち食らったと思ったらまさかのポジションで「アイドリッシュセブン、シナリオ面白すぎんか?」って転げ落ちた。
それにしても「自分自身がゼロになる」はいまだによく理解できないし、それを理解している天くんは本当に18歳なのかいよいよ怪しくなってきたな…。

 

その他の感想

Last Dimension、そのバージョンをムビナナでやってくれないか!?
劇中に出てきてびっくりした。
初めて出会ったラスディメがムビナナのバラードアレンジだったからライブ叩いてる時めちゃくちゃ戸惑ったけど、超かっこいいいじゃん。
バラードアレンジもかっこいいけど、この曲調でパフォーマンスする3人も見たいよ……。

 

こんな感じで、2部までは割と十担のドルオタとしてストーリーを楽しんでおり、それはそれでアイドルの裏側はきついながらも楽しく読んでいた。
アイドリッシュセブンというコンテンツに対するポジティブ感情が大きすぎたので多少の心の痛みはあまり気にならず、勢いのままに読むことができた。
しかしこの心の持ちようが3部まで続くことはなく、3部でドンと苦しむことになる。大切なことだからはっきりと言及するが、作品との距離感を間違えてはいけない。自分の身に覚えがあるような作品ほど、適切な距離感と視点を常に意識しながら読むべきだ、いいね?

 

 

ストーリーで再開する、十龍之介という男

立ち絵だと印象が違う、それがまたいい

ムビナナでものすごい落ち方をしてしまったが故、序盤は十さんが画面に現れるたび胸が高鳴った。別に意識していなかったとしても。我ながら熱に浮かされてんなと思う。
十さん、立ち絵だと雰囲気違うな。ムビナナより少しばかりか男臭さを感じる。
履修前に先輩とのLINEグループで歴代の十さんのイケてるビジュアルを送りつけてもらっていた時から感じていたが、彼、最近の作画になるにつれてシュッとしてきている。
具体的には髪の毛の外ハネがなくなってスッキリした髪型になってきている、気がする。
ムビナナのモデリングだとほとんどないよね?外ハネ。
三次元アイドルの「この頃のビジュ最高〜」「若い頃かわいい〜」みたいな感覚でとても良い感覚だ。

想像通り人畜無害で善良を絵に描いたような人だった。
優しい声、優しい顔、優しい言葉遣い、そんな人があの顔あのダンスでBEAUTIFUL PRAYERをやってるんだと思うと興奮する。

家の借金を返すためにアイドルになっただと?そのダンスと歌はどこで覚えたんだよ?
え、八乙女パパが借金肩代わりしたってこと?その上で弟たちを大学に行かせたいってこと?
それがアイドルになった動機?出稼ぎなの?
自分のための理由は?ないの?その歳にして実質家長枠なの?マジ?
どんだけ人のためにステージに立ってるんだよ、後述するが、自分はファンを含む人のためにステージに立つアイドルが大好きだ。
どうせその中でステージに立つ喜びを見つけるんだろ。

 

ダンスがうまいという公式設定

なんと、ダンスがめちゃくちゃうまいという設定がついているらしい。
ムビナナでそれが絶妙に再現されているところ、(少なくとも数多くのオタクがそれに衝撃を受けているところ)改めてムビナナというコンテンツのクオリティを思い知らされた。ムビナナのことがどんどん好きになるよ…。

十さんがダンスうまい設定ということに滾って美プレのダンスについて感想をいろいろ書いたのだが、その部分だけで2,000文字を超えてしまったので別エントリとすることにした。また後日。

 

父性、長男、家長、王様、ジャッジ、令和男子

MEZZO”との絡みの時にも書いたが、善人でありながら父性的なスパッと厳しい優しさを持ち合わせてるのは少々以外だった。
ムビナナのMCではとにかく優しさに表現が全振りされていたので、記号的にそういうキャラクターなのかと思っていた。
もっと母!って感じの「ありのままでいいんだよ」系かと思ったら大間違いだった。母は母でも母なる海の方の母。つまりは厳しさを兼ね備えた(つーか厳しさが本質の)力強い優しさだった。自立せよ自立せよとけしかけてくる、ある種テリブルマザーと対局にある強い優しさ。

楽と天の仲を取り持つ姿からも、ある意味長男的な王様気質を感じる。自分が正しいという自分の正義への心からの信頼。ケーキがあったとして、3人いれば3等分するのが絶対に正しいと疑わないような王様感。
人に合わせているようで、その揺るがない善良さに実は楽と天が合わせているような(たまたま彼が善良で正しかったからこそ合わせざるを得なかったような)構図に感じる。

「2人ともけんかしないでくれ!…俺のために。」

なんてその典型例だ。初見のときは『天然か?かわいいな』とか思っていたが、MEZZO"仲直り仲裁を経てから見てみるとあまりに王様長男ムーブで「好みだ…………」と五体投地した。

おそらく基本的にいつだってコンプライアンスを遵守できてる令和男子なくせして、なんか変なところでほんの少しわからずやだし、ベッドが狭いのは嫌だし、頑固だし、お礼は必ず言ってほしがるし、「結局のところ俺がやらないと」と思って他人を無意識にコントロール(抑制)しようとするタイプ………だったりしたら、萌えます。非常に。自分それはもうものすごい長男フェチなんで。

ムビナナ初見時にも「雄っぽさあるってこと…?」と感じて、セクシービーストキャラ設定を見た際に「これが例の雄っぽさか…?」と思いつつ少し違和感があったものの正体は、どちらかというとこの長男性であり父性であり雄っぽさの方がしっくりくるなと感じた。
まあ現状見えている情報の中で長男確定情報はないのだけれど…まあ長男だよね?
この父性的な長男的な要素は3部以降に確信に変わるので、言語化できたらその時にでも言及したい。

喧嘩仲裁警察でありながら(そもそもこの喧嘩仲裁も「ダメなものはダメ、仲良くするべき」という信条を感じる)人のことをとことん褒めるものまさに兄という感じだ。きっと弟たちを褒めて育ててきたのだろう。
人を褒める人大好き。一緒に推し活しない?
だが褒めて人を育ててきた人は大抵、叱って育ててきているもので。正しく善良である人ほど、褒めると同じくらい叱るという「許す・許さない」というジャッジを人に施してきた人でもあるわけで。楽と天に対する仲裁も喧嘩を許す許さないという話として捉えるならば、彼のこの思考はかなり尖ったもののように思う。
突然だが、私は葛藤フェチでありながら、ヤンデレとかどうしようもない男とか人間くさい「それはあかんやろ」フェチなのだが……十さん、期待して良いか?あなたのその信条が、闇を孕んで手がつけられなくなって転がり落ちていく展開を期待しても良いか?
…と、2部読了時点では思っておった。4部読了時点の自分からのコメントは差し控える。

 

筋肉枠かよ

筋肉属性は全くないので(むしろヒョロガリが好き)あまり萌えはしなかったが、筋肉は1日にしてならず。ストイックにコツコツ頑張っていることの賜物だと思うと非常に美味な属性だと感じた。
そしてこれは二次元なので設定上はマッチョでもあまり作画に表れないので気になったことはない。むしろ二次元であれば作画に表れても平気かもしれない。ああ、二次元って神。
現実世界の僧帽筋三角筋上腕二頭筋はない方がタイプだ。どうでもいいね。

 

最高の酒癖

酔っ払うとうちなーぐちになって絡み酒になるの、やばすぎんか?考えうる最高の酔い方じゃないか?

私は担当してきた三次元アイドル達が軒並みお酒を嗜む人たちだったこともあり、アイドルの健全な飲酒情報が大好きなのだが、まさかこんな…こんな美味しい飲酒情報があるなんて思わなかった。

三次元アイドルの酔っ払った姿なんて、早々見られるものではない。人間性のような深い部分まで見えるのがドルオタだが、存外「どんな風に酔っ払うか」は分かりづらい情報なのだ。
さまざまな公式企画の中で飲み会をすることもあるにはあるが、仕事中なのでセーブはするだろうし、ましてや十さんのように個性的な酔い方をする人は尚更その姿を見せてはくれない。現に十さんの酔い方はアイナナ世界のファンに公開されることはない。
その姿、最っっっ高にかわいい。最高。

普段はみんなの良心として人畜無害で大人な性格してるデカい男子が自由奔放になって人に甘えて迷惑かけてやれやれってされてるの、最高の重ねがけか〜?
その上覚えてないんじゃん。記憶飛んでるのに事務所から禁酒令までは出されてないってことは、ちょっとめんどくさいけどやべーことはしないし人を傷つけるようなこともしないってことでしょ???
最高です。最高に最高。
そんなアビリティを持ちながらお酒が好きで隙あらば飲もうとするのも最高。清廉潔白な人の弱点って…最高にセクシーだよね…。
自分で弱点を踏みにいくその隙の多さも完璧だよ十さん。

 

彼女いないってまじ?

余談だが、私は女性向けコンテンツに疎い。

ソシャゲに触れられなかった期間が多いのと、元のジャンルが女性向けではないコンシューマーゲームと少年漫画なので、あまり女性人気の強いコンテンツのお決まり等を知らない。
完全に知らない人としての所感だったのだが、十さんには彼女がいそうだなと思っていた。全く全くそんなことはなかった。
十さんどころかアイナナに出てくるメンバーには誰一人彼女がいるという(描写がされる)ことはなかった。
確かにな、我々現実世界のマーケティング的にめちゃくちゃアイドル的な戦略を立てられている。プレーヤーはマネージャーだけどユーザーはドルオタだ。そんな展開をするにあたって彼女なんかいるはずない…ってことだよね。
というか一応主人公=自分にできるようなシステムだし…あれでも恋愛ゲームではないしな…。

普段のジャンルだと普通にキャラ同士の恋愛がそこここで起こっている故のカルチャーショックだ。

がっかりもしなければそこまでうれしくもないので「そうか、そうだよな」という気付きを得ただけなのだが。

今となっては完全に外れた解釈なのだが、十さんのあの控えめで余裕のある感じ、メンバーの中でも特に「俺が俺が」しないあの感じは完全に満ち足りている男のムーブなんだよな…
まあ、女性関係がどうであろうと、余裕のある男は最高。

男兄弟の中で育ったが故か女の子の扱いに細心の注意を払ってそうなところも推せる。ついでに楽やナギへの反応からしてめっちゃ面食いなところも可愛くて好きだ。女子に対してはどうか知らんが、都会的なイケメンに赤面(!?)する姿はピュアな感じがして「お前!!」ってなる。
鏡を見ろ鏡を、健康的なセクシーさを理解しろ。いや理解してるのか。理解してるからこそのファンに向けたあの爆イケパフォーマンスだもんな。

 

かっこつけてくれてありがとう

「自分は他のメンバーに比べてあんまりいけてない」って思ってるアイドルが好きだ。そんな自意識が邪魔をしてくるのに、ファンのために、ファンが喜ぶから、ファンの前でカッコつけてくれるアイドルが大好きだ。
普段は全然カッコつける感じの性格じゃないのに、ステージの上では、カメラの前では、スイッチを入れてくれる、しかもそれがちゃんとかっこいいアイドルが大好きだ。
自分のためのかっこつけじゃなくて(それも好きなんだけど)、ほぼ100%ファンのためのかっこつけをしてくれてる姿が本当に大好きだ。
素地でかっこいいというより、積み重ねられたアイドルとしての経験が為すかっこよさに心が掴まれる。
自分のことをかっこいいって絶対に言わなそうな十さん、全力で「かっこいいよ!」って言いたくなる。
ドルオタが迫害される時代を生きてきたのでその名残からメンカラを身につけることがどうにも苦手な自分だが、それでも「あなたのファンがたくさんいるよ」って何某かでアピールしたくなる。

ビースト…?

セクシーでセレブな男のキャラ作り、ドルオタ的所感で言えばかなり無理のある設定だなと感じた。(後の展開に必要な設定なんだなとは理解できたが)

三月さんのMC項でも触れたが、茶の間にはそのイメージが流通したとして、オタクはだいたいその先の素を感じ取ることができる。
公式の情報だけを集めているタイプでも、露出が多ければ必ず人間性を見透かすことができるものだと思っている。アイドルってそれくらいパーソナルを切り売りしている職業だ。

インタビューの端々から感じ取ることもできるし、
トークバラエティでも咄嗟の受け答えに滲み出るものだし、
スタッフレポートのエピソードや他タレントからの言及でも素の性格は見えてくる。
ラジオみたいな企画性の薄いコンテンツだと素を出さざるを得ないし、
もしアイナナの世界にタレントが自分で執筆する会員制の日記コンテンツがあるならば、たぶんそれは素の塊みたいな内容になってると思う。
人は意外と自分で書いた文章で取り繕うことはできない。のではないかと、たくさんのアイドルの日記コンテンツを見てきて思った。

というところまで考えて、アイナナはフィクションだということを思い出した。
あぶねえ。マジであらゆるクオリティが高すぎて現実世界と混同してしまう。


 

ムビナナで衝撃的な出会いを果たした十さんとのストーリーパートでの再開はこんな感じだ。

もう、ほんと、中身までメチャクチャに好きだった。どこまで好きにさせたら気が済むのだろう。彼のせいで生活がめちゃくちゃだ。

無害な性格も兄属性も見た目もパフォーマンスも、知るたび全部好きになる。そして全部のセリフの声が好き。

この辺までは目がハートのまま物語を楽しみながらも担当アイドルの新規情報に胸を高鳴らせていた。

最高の推しとの出会い、毎日が楽しすぎる。

 

 

十さん以外のメンバーの印象

TRIGGERについて

八乙女楽

八乙女楽、あまりに良すぎるキャラ造形。
想像を軽く超えてきた。
楽さんが人気キャラクターなことはあらゆる情報からもわかっていたし、私の周りの先輩マネにも最推しではないにしろ楽さん好きがいるのでさぞ素敵なキャラクターなんだろうと思っていたけども。
めちゃくちゃはっきりラブコメ要因なのかよ…
紡へのめちゃでか矢印、たまらんだろ。
しかもそれが“血”なのが最高に滾るな。この親にしてこの子ありだよ。
遺伝子レベルで紡に惚れることが決まってたんじゃん。本人は気付いてないところがまた…くっ好き。
バカ正直クールってなんだよ。都会的江戸っ子イケメンってなんだよ。
思いやり漢気直情リーダーってなんだよ。それなのにクール背負わされてるって?
抱かれたい男No.1なのに彼女いないこと気にしてるって?
こんなの好きになるに決まってるわ。みんなの言ってることが理解っちまった。好きです。

 

九条天

九条天、あまりに可愛い。
予想外におもしろボーイで不意打ち食らった。
もっと堅物キャラなのかと思いきや優しくて可愛くて歌もうめえし顔もいい。
よっぱらい十さんに「うみんちゅ、うみんちゅ」って言ってるシーンで完全に推せるスイッチが入った。
そんなおちゃめな返しできるとか思ってなかった…。
陸に対する兄ムーブもめちゃくちゃ良かったですね。
長子というものは末子に対して一生一人前の目で見られないとも言われていて、
病弱な弟のイメージも重なって非常に…非常に兄だった。
何度も言うが私は兄属性が好きだ。
天さん、TRIGGERでは最年少で弟ポジなのかと思ったらそんな一面も出してきて
「この男…深い…」となってしまった。「僕だってエロいよ」にたまげてひっくり返ったんですけど、あんまり記憶がない。

いつもは仲裁警察してる十さんが酔っ払った途端二人で介護モードになるの愛おしすぎないか?
酔っ払ってまでメンバー褒め倒す十さん愛おしすぎないか?
天さんが飲めないから代わりにアルハラ受ける楽さんカッコ良すぎないか?

 

TRIGGER…

TRIGGER、この時点で3人の関係性が最高すぎるのに、加えて自分達は“““““友達”””””なんだって……。
推してるユニットのメンバーがインタビューで「メンバーはどんな存在?」って定番の質問もらった時にしてほしい回答がなんだかわかる?
圧倒的「友達」なんだよ…………。※個人的意見
「家族」もいいし、「戦友」もいいし、「腐れ縁」でも「どんな言葉にも変えられない、TRIGGERって存在です」でもいいんだけど、個人的には「友達」って回答が一番グッとくる。
仕事仲間なだけじゃないって感じがして、もし仮にこのユニットがなにかの拍子に無くなってしまったとしても、関係性がなくなるわけではないんだっていう安心感をくれる気がするから、グッとくる。
家族のように役割がはっきりしていて、守護者と庇護者が分かれているわけでもなく、全員が対等に「お前がどう思ってようと関係なくて、俺がお前といたいから一緒にいる。お前もそうだよな?」見たいな関係が……本当に……。
くそ、「友達」コンビ好きの感情が爆発する。TRIGGERはトリオだけど。
TRIGGERって名前、トリオって感じがしていいよね………。

十さんの項で「ジャッジする人」という表現をしたが、TRIGGERは3人とも己の正義でジャッジする人、という印象を受けた。

己の正義でジャッジした上で、お互いを守っている。なんて尊くて美しいユニット。


そんなTRIGGERのみなさん、移動中も絶対に衣装着てるのなんなの?
テレビ局から出る時も絶対あの衣装でちょっと笑ってしまった。

2部のエンドカード、今見るとやばすぎ。胸が痛え。

 

みんなの印象

特に気になってるメンバーを数人手前に

二階堂大和

二次元オタクの筋肉で見た時の推し、見つかる。
二階堂大和、1セリフごとに好きになってしまう。もう喋るな。

次から次へとクリーンヒットなセリフを生み出すな。
飄々とした諦観感じる性格、闇を抱えてそうなセリフ回し、長身、お兄さん属性…っつーか一人称「お兄さん」ってまじ?
私の推し傾向を知る友人の間で行われたムビナナを見に行く前の「せのび推しダービー」では二階堂大和票が多かったのだが、納得のキャラクターだった。
序盤で紡と一緒に八乙女事務所に謝りに行くシーンの時点で既に好きだったわ。
そして初見感想で「このふわっとしたダンスは絶対キャスターかドラマ担当」と予想した枠はドラマ枠だった。どちらかというとキャスター枠だと思ってたけど、アイナナのキャラクター年齢が全体的に若いからかキャスター枠はいなかった。
悪役がうまいとか、ちょっとかなりぞくぞくするな。私は金八先生第5シーズンやラストフレンズが大好きだ。
二階堂さんの抱えてる闇、早く見せてほしいような見せて欲しくないような感じだ。
私は推すキャラの闇は「もうどうしたって解決しない」方が好きなので、綺麗さっぱりしてほしくない。
してほしくないよ二階堂さん…。でもあんたの抱えてる黒いものが知りてえ。

2部読了時点で「くそ、好きだ…くそ…」と思っていた彼だが、3部でドンガラガッシャンと崖の底に突き落とされるシーンが来てしまったのでそれはまた時が来たら。

 

四葉

無垢なこどものような優しさと本質を見抜く力、成長の様なものが心にダイレクトアタックしてくる。
やけに人の心の機微に敏感なところとか、壮五が自分に憧れてるわけじゃないってわかってた(けどそれでいいって思った)件とか、喜んでくれる人がいるならそれでもいいのかも、という新しい目的を信じられるところとか……。
全部の言動が真心すぎて、全く人をコントロールしようとしない優しさがいじらしい。考えてるだけで胸がギュッとなる。
寄り添い方が猫そのもの。猫飼ったことないけど。
長身に大人っぽい顔の造形で見た目だけならクール寄りのキャラなのに、言動がいい意味で5歳児なのが……でもやっぱり「兄」なんだなっていう優しさが心にくる。スーパー兄枠の十さんに思いっきり懐いて安心して欲しい。
兄だけどコントロールしようとしないんだよな。兄だけど小さな家長じゃなかったんだろうな。ウッちょっと悲しくなってくる。こんなに心に訴えかけてくるキャラの家庭環境が複雑って、まじでプレーヤーの心をどんだけいじめたら気がすむわけこのゲームは。
余談だが、ダンスが超絶うまいという設定を見て少し驚いた。
……ならば、ムビナナのモーションはもっとやんちゃでもよかったのかな?と思ってしまった。
メインストーリーだけの印象で言えば、細いし若いので、筋肉なのか脂肪がないだけなのかわかんねえな!みたいな腹筋を見せながら異次元ダンスをしそうなイメージだ。
ダンスがべらぼうにうまいメンバー特有の無重力感のあるダンスとかを先頭に立ってやってそうなイメージがある。
こう……ジャニヲタならわかるかな、あのダンスだよ…あの……。モーションだとアレを表現するのは難しいのかな。
未成年なのにオタクに「抱いてー!」って言わすダンスなんだし、たぶん本当はやべーダンスするんだと思う。見たい。


和泉一織

ムビナナの女神感が印象大きすぎて、「こんなに堅物キャラだったんだ」という印象が強い。
そしてこんなに陸と喧嘩じゃれあいしてるんだという驚き。もっと仲良いのかと。
だってムビナナでずっと一緒にいるよね?あれ?そんなことない?
個人的にはおもしれー男1番枠。
こんなにしっかりしてるのに弟キャラなの、絶妙なキャラ造形で作者はどうやって全体のバランス考えてるんだ?という感じ。
めちゃくちゃキレものムーブしておきながら大人になりきれずに相手と衝突するの、弟だ〜。愛。
「かわいい人だな」のシーンから、「いよいよ“アイドリッシュセブン”が始まったんだな…」と思わせてくれた。
なるほどアイドリッシュセブンはこういう話だったんだな。
というか、あんたがモノローグ枠だったのかよ…


和泉三月

応援したくなるを体現してるキャラ。こんなのずるい。
可愛い見た目して男前なのがずるい。リーダーは大和さんでもキャプテンは三月さんって感じがする。
彼が自分に自信を持った先に爆発する未来が見たくて仕方がないでしょ。
アイドルへの憧れを語る度、Welcome, Future World!!!の「でも同じくらいキラキラ」のシーンを思い出して泣く。三月さん、本当に頑張ってほしい。
もし自分がアイナナの世界にいて、三月がこの辺りの葛藤をテレビで吐露してるシーンなんか見たら、きっと三月色のペンライトを振るためだけにアイナナの現場を探すと思う。オレンジのペンラで会場をいっぱいにしてあげたい。
オレンジの…ペンラ……オレンジか……

 

逢坂壮五

あまりパッとしないキャラだなと思っていたのに、お父さんの話くらいからめちゃくちゃ輝いて見えてきた。
ビジネスマン的造形のキャラがいると思わないじゃん。なんだよ資料作るって、社会人のオタクかよ。
「王様プリンが好きだって、1日に●回くらい言ってるのに」(数字忘れた)
「それを達成するには3分間に●回くらい言わないと無理なんだよ」(数字忘れた)
みたいな、理系の彼氏みたいなこと言うところめちゃくちゃツボだわ。
ただ、倒れるまで働かないでくれ、上司はそういう部下が一番困る。
頑張ってくれるのは嬉しいけど、体は有限だしメンタルも有限だからな?
絶妙なバランス保って、全力だけどサステナブルな労働は最もシゴデキ。だけど限界突破して倒れたらそれは翻ってシゴデキナイだからね?なにより悲しいくて悔しくなるから、もう絶対にしないって約束してほしい。

六弥ナギ

好きにならざるを得んわ、こんな人。
全部のセリフが達観しすぎて50歳くらいのキャラなのかと思っちゃう。人生2週目パターンか?
カタコト枠、珍しすぎて「共感できるかこれ…」と思ってたのが嘘みたいに鮮やかに印象が変わった。
RPG世界線なら絶対強い武器とかくれる変わり者の長老のセリフ回しだもんな。
秘密主義なのは今では理由がわかってるんだが、あまりに優しさが他人に向いていてもはや人間味がねえよ。その矢印を自分に向けて、プリーズ。
女性好きというキャラ設定もまだあまり意味が見出せていないので今後に期待。
とかく今は「好きにならないわけがない完璧人間」みたいに見えている。個人的な性癖の話で言えばもう少し病んでもらえると助かる。

 

七瀬陸

主人公だと思ったらキーマンポジだった。
身体が弱いタイプのジャンプ主人公。この手のタイプの成長や悲願達成を突きつけられるとオタクはさめざめと泣く。
持病というトピックや天との確執に関する展開はあれど、彼の気持ちの機微にフォーカスされるシーンは少なく、まだあまり彼の内面を理解できてないな〜という印象。
以外にも一織に怒ったり、楽と紡を取り合ったりする。次の瞬間にどんな行動してるかわからない魅惑ボーイ。
どちらかというと陸に対しては「こんな印象」というより、「なぜそんなに歌うことに執着するのかいつか教えてくれるのか?」という感想が大きい。
ステージに立ちたいと主張するシーンは繰り返し出てくるが、その動機として挙がるのはメンバーや天のことが多い印象。もちろん彼にとって大切であることに間違いはないのだが、その矢印がファンに向く瞬間が来るのならばそれを楽しみに待ちたい。

顔の形と配置が好き。圧倒的センター顔。
顔の骨格がセンターの骨格をしている。しかし彼はデュオなのである。
全方位に気を使うマン。そんなに頑張ってて疲れないのかな。
いや、疲れたから声出なくなったのか…。
十さんに「龍」って言ってくれる年上、ありがとうの気持ち。
「Re:memberの記憶消してえ」Part1。お兄ちゃんしてる百先輩に初めましてしたかった感。
ムビナナでは千への矢印がデカすぎて目が眩んでたけど、よくよく単体で見たらあんたがナンバーワンアイドルだよ。
業界への根回しとか上下関係とか全部含めて、あんたよりアイドルしてる人いない。
語弊を恐れず申し上げるなら、ダーリンのこと最強に好きなのはわかったから「あんたのオタクを大切にしてやってくれ」という気持ちになった。
だってアイナナ世界の百担、苦行すぎないか?
Re:valeを表す冗談(?)で「百に落ちた瞬間失恋した(千がいた)」みたいな表現をよく見かけるが
夫婦売りも良いけど、ちゃんとリアコ売りもしなさいよ!?という気持ちだ。
ちゃんと一人でananの表紙とかやりなさいよ?たまにはファンに愛してるって言いなさいよ?
ごめん、どこ目線の感想か自分でもわかんないんだけど、とにかくあまりに百の矢印が千に向いてるもんだから…
ドルオタとしては黙っていられなくて…
いや、これこそ「それぞれの好きの気持ち」が百を苦しめているのか…?もうわからん。俺はRe:valeがまだよくわからん。

 

「Re:memberの記憶消してえ」Part2。まあ4部読了時点の今ではようやくあまり出会いの形が関係なくなってきた。
ストーリー感想でも触れたが、思ってたよりずっと好みのキャラ造形をしていた。
正直ムビナナでは精悍な感じのモデリングにピンときていなかったのだが(それは大和さんもそう)
言葉選びとか喋り方とか存外おもしろお兄さん、そんなコミカルな表情するの!?という立ち絵も好き。
というか髪下ろしてる千めっちゃ良いんだが。
口をひらけば名言が飛び出す名言メーカー。そんなところもめちゃくちゃタイプ。
年齢でいえばただの若造なのに言葉に含蓄があってぞくぞくしちゃう。
この手のタイプがダンスしてるの、めちゃくちゃに萌える。そう、これは萌え。

私は「普段ダンスとかしなさそうなタイプ」が踊ってる姿に異様な魅力を感じる。
今の所は一織、大和、十、千がその枠。多いよ。ありがてえ。

 

大神万理

大神万理のことが、まだよくわかんねえ。いっぺん歌って踊ってみないか?話はそれからだと思うんだ。

ちなみに自分がアイナナで誰に落ちるかダービーの1位は万理さんだった。
たしかに好きなキャラ造形をしている。なんで過去隠して飄々としちゃってんの?
なんで芸能事務所にいるの?なんで?なんで?

めちゃくちゃ闇深そうでそわそわするのに、存外さっぱりしてて強くて頼れて「若いのによき大人ポジかあんた」となった。
よき大人ポジのキャラ、大好きだよ。でも性癖できけばもっともっと拗らせて病んでるタイプがズドンとくるんだよな。
なあ、いっぺん歌って踊ってみないか?
そういうことしないから万理さんはいいのか。ごめんなさい。

 

 

 

 

キャラ所感は以上。

アイドリッシュセブンというコンテンツ、まじでめーっちゃくちゃおもしろい。まだ2部だけど、すでに出会えてよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

余談

本編を読んでいて度々思うことがある。

アイナナ世界のアイドルたちは、ファンのことを真っ直ぐ誠実に愛してるんだなと。
別に過去の自分の経験がどうであったから気になるとかそういうことではない。
……いや、そういうことなのかもしれないけど

とかく、アイドルがファンのことをどう捉えどう考えているかなんて、絶対に絶対に、それこそ本人以外は、本来は絶対に知りようもないのだ。
それをこうして本人たちの心の底からの気持ちとして、大前提としてファンを大切にしていることを提示されると…こう…いいようのない切なさみたいなものを感じる。

なぜ君たちはそんなにファンを大切にできる。なぜ君たちはアイドルを好きでいられる。なせ君たちはメンバーと手を取り合うことができる。
そうあって欲しいと思えば思うほど、彼らの原体験や気持ちの源泉が気になってしまう。この先もそれが揺るがないかどうかが気になってしまう。揺るがないでいて欲しいと思って必死で探してしまう。

今の所、作中でファンへの想いを表現するシーンは大抵あっさりしている。あたかもそれが当たり前かのような描写だ。
おそらくそんなに読者を刺しにきているポイントでもセリフでもないのだろう。
重要なシーンではないとわかってはいても、彼らがファンを大切にするような素振りを見せるたび、胸をかきむしりたくなる衝動がよぎっていく。

環くんが「俺ファンのこと嫌い」と言った時、傷付くどころか少し安心した。そうだよねと思った。私は心の底で「そうだよね」と思ってたんだなと浮き彫りにされた瞬間だった。

それでいい。いつか壊れてしまう「ファンが好き」よりも、誠実じゃない理由でステージに立ち続けてくれた方が100倍マシだ。
100倍マシだけど、それが人の幸せを願うことと重なっていると言い切れない。

 

ハマってしまったがゆえ、アイドリッシュセブンというコンテンツへの飽くなき探究心が燃え盛っている今だからこそ、勢いで読んでいられる。

平常ではかなりきつい。メインストーリーを真剣に読んでみて改めて思った。
と、同時に、あまりにアイドルオタクとして十さんに降りてしまったがゆえ、コンテンツを見る目が全くのアイドルオタクだからこんなにきついのかなとも薄々気付いてきていた。

このコンテンツとの距離の測り方が難しい。
自分の人生の中の多くを占めている事柄を題材にしたコンテンツは、準備なしで享受してしまうとこんなに生身をズタズタにしてくるものなのだ。
これまでも自分の人生にしっかり関わってくる作品には触れたことがあったし、その痛みにカタルシスを感じて楽しんだことも一度や二度ではなかった。

 

しかしまあ、アイナナについてはもう少し客観的に見れる様にならないと、と思っていた。
別にこの作品が特別だからとか、アイドルというテーマが特別だからというわけではない。
ムビナナでドルオタ落ちしてしまったが故、確実に「その当時」と同じドルオタの感受性で情報を受け止めてしまっているからだ。
ストーリーを楽しむのではなく、あの頃の自分の人生経験を癒しを求めて追体験しているというか…。
えーと、うまくいえないがとりあえずこのままだと、作品とキャラクターと自分の境界が曖昧になってしまう。


それはつまりどういうことか?いらんネガティブ感情が生えるってことだよ。
楽しくやってる趣味で普通に深く傷つく可能性が出るってことだよ。

心無い(ように見える)意見に胸を痛める未来が待ってるってことだよ。
心無い(ように感じる)意見だって人の意見だ。
ユーザーが作品を見て思う感想に不正解なんてない。
「そういう意見もあるよね」っていうスタンスが取れない楽しみ方は、自分が思う「自分らしい」コンテンツの楽しみ方ではない。

まあ当時はこのことにうっすら気がついていながらも、どう距離を取ろうかと思う暇もなく翌日のムビナナに向けて3部を読み進めていたわけなので、葛藤は続く。

 

最後に3部履修中当時の自分のツイートを先出しして終わろうと思う。

 

果たしてアイナナとの距離感をうまいこと掴むことができるのか。

この分量でいちいち感想書いてたら6部の感想書き終わる頃には年明けてそうなんで次回はもう少しスマートに書く。

 

以上、

アイドリッシュセブンとドルオタと、ムビナナ出の新規が体験すること

 

 

副題:この作品はドルオタのカタルシスになりえるのか